歯の症状について
虫歯について
虫歯のメカニズム
虫歯は細菌と食物と酸にさらされる時間そして抵抗力の組み合わせで起こります。
プラークの中の細菌は、人が食べたり飲んだりしたものから栄養をとり、歯を溶かす酸を作ります。
つまり食事をとると、口の中は酸性になり(pHが低くなり)歯の表面の成分であるカルシウムとリンが溶かされ始めます。
これを脱灰といいます。
普通40分ぐらい時間がたつとpHは高くなり、溶かされたカルシウムとリンは元に戻り再石灰化されます。
しかし、酸にさらされる時間や回数が多いと、歯の脱灰が続き虫歯が進行してしまいます。
特に寝ている間は唾液の分泌量が少なくなるため、再石灰化は起こりにくくなります。
唾液は強い味方!
唾液には虫歯に対する4つの予防効果があります。
1.歯の表面や粘膜の汚れを洗い流す。
2.プラークの形成や発育を抑制する。
3.細菌の作る酸を中和する。
4.pHを高めて歯の再石灰化を促進する。
人によって唾液の量や質に違いがあります。
歯周病
歯周病は歯を支える周囲の組織に起こる病気です。
歯の周りには、歯を支える様々な組織(歯肉・歯根膜・セメント質・歯槽骨)があります。
歯周病は、これらの組織が細胞に感染して起こります。
また、歯の周りだけでなく全身的な要因・病気も原因となります。
たとえば糖尿病の患者には、かなり重度の歯周病患者が多いのですが、
糖尿病が悪化すると、歯周病も悪化するという関係が見られます。
ほとんどの人がかかっている歯周病
35歳~44歳の人でおよそ81%、45歳~54歳では85%の人が、歯周病にかかっているといわれています。
つまり、ほとんどの人が程度の差はあっても、歯周病にかかっていると言っても過言ではありません。
歯周病は歯を失う大きな原因の一つです。
歯を失う原因の第一位は虫歯ですが、歯周病も虫歯の次に歯を失う大きな原因になっています。
特に40歳あたりからは、歯周病の比率が高くなっています。
現在の歯周病治療
なんと言ってもとにかく毎日の歯ブラシです。これができれば歯周病にはなりません。
すでについてしまった歯石は、歯ブラシだけではなかなか取れないのでまずは歯科医院で歯石を取り除きましょう。
すでに歯周病で骨が溶け歯がぐらぐらしてきた人は、骨再生療法・歯牙 移植術などの最新療法があります。
骨再生療法は溶けてなくなってしまった骨を再生・移植することで元の状態を回復する方法です。
歯牙移植術はたとえば歯周病で抜けてしまった歯の部分に親知らずなどを移植することで回復する方法です。